[議員報酬]
地方議会の議員報酬は、はたして適正なのか。
福島県矢祭町議会で、月額制を日額制に切り替えて、論議を巻き起こしてい
る。 一般議員の場合、月額で20万8,000円であった報酬を、1日当たり3万円の定
額制とした。
同町の条例によれば、支払い対象となるのは、「議会の正規の会議や議長が
認める町が主催、共催する行事等、など」であり、従来、1議員当たり1年間
の報酬額が340万円程度であったものが、年間90万円程度に下がるとされ
る。
このような報酬額で定数を満たす立候補者がいるのかと思われたが、2008年
3月に行なわれた選挙では定数10人のところへ11人が立候補し、変更後の報酬
が適用される議員が決定された。
現時点(2009年3月末)において、他の市区町村で日当制を決定したところ
はないが、議会のあり方に関する論議が深まっていけば、今後、同様の報酬支
払い形態を取るところも出てくるであろうと思われる。
都道府県や市においては、住民の暮らしの現状に比較して高額な報酬が支払
われている所が多いが、定額の月額制を採る場合においても、その額は、十分
に検討され、且つ、住民の納得が得られる金額でなければならないであろう。
初出:2009年4月
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